「これでいいや」ではなく「これがいい」

「これでいいや」ではなく「これがいい」

自他共に認める文房具マニアの私ですが、いつも人と文房具について話す時、気になる言葉があります。

それは「これでいいや」「わたしには、こんな良い筆記具(ノート)もったいない」という言葉です。


道具を選ぶことは、自分を大切にすること

日本の文房具はリーズナブルでも素晴らしいものばかりなので、価格は重要ではありません。

でも問題なのは、自分が使う道具に対して「何だっていい」「たかが○○にお金をかけるのがもったいない」という価値観を持って、道具を選んでいるというところです。

私がこの言葉を聞くたび、つい言いたくなってしまうのは
「あなたに必要なら、全然もったいなくない!」
ということなのです。

例えばメモ1つとってみても、残したメモがアイデアに結びついたり、メモしたお店に行ってみたらお気に入りのお店になったり、メモした本を読んでみたら、人生が変わるくらいいい本だったり。

あなたが記録したこと、思いついたこと、キャッチした情報は、あなたしか持っていない「アンテナ」が捕らえた、かけがえのない宝になります。

今は情報が大量に流れ込んでくる時代ですので、その中でどうやって情報を選び取るのか、何を重要なものだと判断するのかは、ぞの人の人生を左右する、大きなポイントです。

だからメモ用紙、メモする筆記具を選ぶとき「何でもいいや」「もったいない」と選択肢を狭める前に、自分の行動には価値がある!と信じ、「それをするためには、どれが良いか」を吟味することをおすすめしたいのです。


知的生産の道具

文房具は、人にとって「知的生産の道具」です。
わたしたちが書くとき、考えるとき、必ず手に取る存在です。

ノートや手帳に、日々起きたことや考えたことを書くことで、長年気がつかなかったあなたの考えが、明らかになるかもしれません。

       

お気に入りの筆記具で夢中に書いているうちに、この先どこへ進めばいいのかが、明らかになるかもしれません。

       

「ちょっといい道具を使ったからって、何が変わる訳でもないしな…」
「文房具くらいでそこまで考えるなんて、大げさじゃないの?」

という考えもあると思います。

ですが、道具が無意識に与える影響が絶大であることは、自分の体験の中で感じました。
私がノート、手帳、万年筆をはじめとする「お気に入りの文房具たち」と出会っていなかったら、今日の私は絶対にありえませんでした。

選んだり考えるのは、大変な作業です。
そんな中で「これでいいや」と思考停止して選択することは、多々あります。
でもそんな時「本当にこれでいいかな?」「自分のために選んでるかな?」と、ふと立ち止まって考えることは、積み重ねていくうちに自分に大きな影響を与えます。

お近くの文具店に足を運んで、道具を触ったり書いたりしながら、自分にピッタリ合う道具を探しにいくのは、いかがでしょうか。