フリーランスって、どんな仕事をしているの?

フリーランスって、どんな仕事をしているの?

会社を辞めてフリーランスになってから、3ヶ月目に突入しました。
色々なことが起きましたが、あっという間だった!と感じている今日この頃です。

日本で起業やフリーランスが注目されていますが、「フリーランスって、一体どんな仕事してるの?」というご質問が多く、後輩からも聞かれることが多いので、今回の記事にまとめてみました。


副業から本業になってからの変化

フリーの仕事を始めた当初はパラレルキャリアでしたので、平日夜〜土日のみが、フリーランスとしての稼働日でした。
そんな状況なので、大きなお仕事はなかなかお受けできず、個人様からのご依頼がほとんど。たまに出版社のお仕事がいただける、という状況でした。

独立後は、平日昼間も土日も関係なく、毎日自由に動けるようになったため、稼働日は365日!
そのおかげでボリュームのあるお仕事や、平日打ち合わせがある案件もお受けできるようになり、企業(印刷会社、デザイン会社、メーカーなど)からのご依頼が増えています。

また、私が以前勤務していた前職からのご依頼も、継続していただいています。

そんな状況での仕事内容ですが、皆様の働き方やお仕事のお役に立てましたら幸いです。


イラストレーション制作

私の場合は、イラストレーション製作が主な事業となります。

イラストといっても様々なものがありますが、もっとも多いのがカラーのカットイラスト。
下画像はエイ出版「趣味の文具箱」に掲載していただいたイラストですが、このような形でお客様に納品しています。

雑誌や書籍、カタログ、webサイト等に必要なイラストを作画します。
使うアプリケーションはお客様のご希望イメージに応じて変えていますが、デジタルでは主Photoshop、Illustrator、アナログをご希望の場合は、水彩絵具を使用します。

最近はイラストだけでなく、文章(ライティング)や、商品選びが付随したご依頼も増えてきました。

こういった、文章とイラストを合わせて制作するお仕事です。

私は昔から文房具が大・大・大好きで、一般の方達の数倍は詳しいのですが(笑)それを活かすことができるお仕事も増えていて、とてもワクワクしています。

ちなみにこちらのページが掲載されたMdn出版「新・手帳で楽しむスケッチ」は現在発売中ですので、どうぞよろしくお願いいたします!

新しい手帳が出始めるこれからの時期に、特におすすめです。

ちょっとだけ、宣伝でした。


デザイン制作

次に大きな事業となるのは、デザイン制作です。
実はイラストよりもデザインの方がキャリアが長く、新入社員時代から10年以上続けています。

チラシやポスター、地図、パッケージなどのグラフィックデザインを制作しています。

デザインにはイラストが使われることも多いので、イラスト+デザインのお仕事も多いです。
こちらは地元の商店街のイラスト地図です↓

それから、新入社員当時から地元の商品メーカーに勤めてきたので、商品注意書、取扱説明書、使用方法、マニュアルなど、地味ですが商品には欠かせない案件を、長年やってきました。

こういうものです↓みなさん、商品を開封後にご覧になることも多いかと思います。

組み立て方などの説明イラストも↓

このイラストはIllustratorというアプリケーションで制作しています。
どの方向から見たら商品が見えるのか?どのプロセスで区切ったら、使い方が伝わりやすいのか?を考えながら作ります。

皆さんが、商品を取り出したら、完成したら、ゴミ箱にポイ!と捨ててしまうものかもしれませんが(笑)身近なところにもイラストは潜んでいますので、ぜひチェックしてみてください。


漫画制作

デザインと並ぶくらい増えているのが、漫画のご依頼です。
今、エイ出版「趣味の文具箱」で、4コマ漫画連載のお仕事をいただいています。

イラストは静的なものが多いですが、漫画ですとより動的に、またストーリー性を持って情報を伝えることができるというメリットがあります。

最近は、漫画がブログ記事や事業紹介に非常に大きな役割を果たしている傾向があります。
「若者の活字離れ」が言われて久しいですが、「漫画なら読める」「漫画だと手に取りやすい」という方が多いようです。

日常のちょっとした出来事を漫画で表現するのが楽しいくて、趣味でこんな日常漫画も描いてます。

日々起きるビックリした出来事を、漫画タッチで描いてみたり。

無印の「短冊型メモ 4コマ」に、まとめて描いてみたり。

instagramTwitternに不定期でアップしてますので、ぜひご覧ください!


ここからは、主な事業にプラスしているお仕事です。

商品企画・販売

オリジナルの文房具を企画・デザイン・販売してます。

長年文房具が大好きで、常に商品をチェックして使っていますと「こういうの、欲しいんだけどなあ〜」というものが出てきます。
ラーメン文房具は、その最たるもの。私自身がラーメンが大好きで大好きで、どうにかして文房具で女性に普及できないだろうか…と思い、作った商品です(笑)

よく聞かれるのですが、ラーメン文房具に関しては自腹を切って作っています。

お金をかけるというリスクがある分『どうやったら手にとってもらえるのか?』を常に考ええますし、作ることに対して真剣になります。
また作っていくプロセスで、商品づくりや売り場作りの勉強もできるので、とても面白いです!

オリジナル文房具はこちらのオンラインショップからご覧いただけますので、ぜひお立ち寄りください。


文房具ラウンダー

文房具のラウンダーとして、地元の文房具店を回っています。
主にベンチャー文房具メーカーのラウンダーをしています。

ラウンダーというのは、営業の「おつかい」に近いお仕事。メーカーの新商品をご案内したり、商品の品切れをチェックしたり、各店舗の様子を伺ったりします。

ベンチャー文房具メーカーは、お一人あるいは数人で事業をされている方ばかりなので、常に人手不足。
そして国内の大手文房具メーカーに劣らない、素晴らしいものづくりをされている方たちばかりなので、僅かながらお手伝いをして、応援しています。

地元の静岡は、非常に個性豊かな文具店が多い地域です。これは国内でも珍しく、私もお店を回っていて、非常に面白いです!
(静岡の文房具店については、こちらの記事で書いています。)

その文具店を回りながらのお仕事になります。


キャリアのドアは、外側から開かれる

と色々書きましたが、私が当初想像していた仕事よりもずっと幅広いお仕事をいただいています。

思想家・作家の内田樹さんの言葉で、「キャリアのドアは、自分で内側からこじ開けるものではない。他者によって、外側からそっと開かれるものである。」というものがあります。

私はこの言葉が大好きで、以前「自分でキャリアをこじ開けるんじゃー!」と躍起になっていた自分を、大きく変えてくれた言葉です。

仕事では、人から「これをやってみない?」「これ、できますか?」と声をかけてもらったとき、初めて「あ、これで自分は貢献できるんだ!」と気づくことが多いです。

自分のことは、実は自分が一番分かっておらず、外側から他者によって観察してもらうことで、初めて発見できることが多いのではないかと感じています。

そんな理由で、人から「やってみる?」と声をかけていただいたことは、なるべく全て「やってみます!」とお受けしています。

その結果、色々なご縁をいただけるようになり、当初は想像していなかった分野にも関わることができました。


「定年」が消える時代、ボーダレス時代へ

今後ですが、まだフリーランス転向3ヶ月目なので、まだまだタイムマネジメントや働き方、オフィスを模索している段階です。

ですが、現時点で自分が3年後にやっていたいことは

・海外クライアントのお仕事を受ける。
・海外に仕事の拠点を1箇所作る。
・海外文房具紀行(西欧、北欧、アジア)に出かけ、その体験をレポート漫画にして、文房具の楽しさを伝える。

この3つです。どれも英語が重要な役割を果たすので、英語を身につけるべく、毎朝必死に勉強中です。去年スタートとして海外一人旅をしてみたところ、何とかできたので(笑)今年〜来年は、継続していきます。

「海外」が並んでいますが、今後の”平均寿命100年”の時代、ボーダーレスの時代を生き抜くためには、海外を避けては通れません。

ましてや日本の経済も人口も、今後縮小していくことは避けられないだろうと言われています。

そんな国内だけで「この先どうなるのだろう」と怯えているよりも、チャンスもリスクもある国外に出たほうが、仕事も人生も絶対に楽しいと思います。

イラストレーターといえば、ひたすらアトリエでイラストを描く…というのが、従来のステレオタイプの働き方かもしれません。

ですが、私にとっては「こんなことやったら楽しいんじゃないか」「こういう物があったら面白いんじゃないか」と企画したり、外へ外へと出かけることは、イラストを描くことと同じくらい、ワクワクすることです。

「こうあるべきだ」という従来の働き方や、人生の「〜べき」「〜なければならない」という古い価値観の義務は全部取っ払って、自分のワクワクすることに従って、常に学び、考えながら働いていきたいと思います。