スピーチが苦手な人に効く!5つのポイント

スピーチが苦手な人に効く!5つのポイント

みなさん、スピーチは得意ですか?

こう書いている私も、かつては大の苦手でした。

  • 緊張しすぎて頭が真っ白になり、話すのを止めてしまう。
  • 時間が余り過ぎて、パニックになる。
  • 前日から緊張して胃が痛くなる。

という失敗ばかりしていました。
スピーチの場を運営してくださっていた方へのご迷惑のほどは、計り知れません…。当時のことを思い出すと、顔から火が出そうです。

そんな自分でも、ここ数年は「話すのが上手い」「聞きやすかった」「時間ぴったりですね!」という、ありがたいご感想をいただけるようになりました。

そこで、今回は私のスピーチ上達のポイントとして、人から教えていただいたこと、自分なりに参考になった内容をご紹介します。
「スピーチが大の苦手!でも、上手くなりたい…」とお悩みの方の、ご参考になれば幸いです。


スピーチが上達するポイント


1.猛練習!!!

スピーチが上手くなり、緊張しなくなる最大のポイント。
それは猛練習です。
ぶっちゃけ、猛練習だけをやれば、十分なのではないかと思うほどです(笑)

みなさん、もし自分がスピーチをすることになったとしたら、どれだけ練習しますか?
それとも、練習しませんか?
一人でブツブツ練習するなんて、何だか馬鹿らしいし、恥ずかしくてできませんか?

実はスピーチが下手な人ほど、練習をしません。(もちろん、かつての私もそうでした…。)
ですが、かのスティーブ・ジョブズや、オバマ大統領のような偉人たちでさえ、スピーチの猛練習をしたといいます。

あの偉人たちですら猛練習するのに、凡人の私たちが練習なしでスピーチがうまくいくなんて、ミラクルに近いですよね…。

これに気がつくきっかけになったのは、イケダハヤトさんのブログでした。

「意外すぎるほど、みんな練習しないんですよね。」

という文章を読み「そうか、私が下手なのは、圧倒的に練習が足りなかったんだ!」という事実に気がつきました。
その頃から、何かスピーチするチャンスをいただいた時には、事前に猛練習するようになりました。

自分の部屋で練習することもあれば、会社員の頃は、早朝に出勤して、誰もいないオフィスで練習したこともありました。
ありがたいことに、オフィスが広かったので、実際の会場に近い感覚で話すことができ、重宝しました(笑)

実際に使う資料を使い、マイクを使うときはマイクの代わりになる細長い道具(例えばテレビのリモコンなど)を持ちながら、実際に話すくらいのボリュームで、延々と練習します。
それが1時間半の授業でも、10分のライトニングトークでも同じです。

練習するうちに

「この資料を全部話すには、時間が全然足りないな…」
「資料をもっと削ろうかな」
「あれ?ここのパート、自分で話してても分かりずらいな…」

など、スピーチに関する「膿」に気づくことができます。
そして「膿」を出すことで、次第に話す内容や資料が精錬されていきます。

さらに練習を重ねると、感覚で「今、このくらいのペースなら、このくらいの時間になりそうだ」という予測もできてきます。
また予測できるので、緊張感も驚くほど減っていきます。

加えて、もし緊張して頭が真っ白になっても、練習さえしていれば、身体が勝手に動いてくれます。
そして練習さえしていれば「あれだけやったんだから大丈夫!」という自信も持てるので、更に緊張が少なくて済むのです。


2.場数を踏む

1つ目の「猛練習」とリンクするのですが、スピーチは「場数を踏む」ことで、格段に上達します。
場数を踏むことで度胸がつき、失敗を含めた経験値が蓄積されていくためです。

私の祖父はスピーチが上手かったのですが、今思えば企業の代表という立場だっため、様々な場でスピーチすることに慣れていました。
「慣れる」ところまで場数をこなせば、自然と上達していきます。

場数というのは、大規模な場だけではなく、仲間内やグループ内での集会も含みます。小さな勉強会や発表会、LT(ライトニングトーク)会などです。

こういった場で話すこと回数が多くなればなるほど、もちろん失敗もします。
私も最初は、時間通りに終わらなかったり、声が小さくて注意されたり、時間が余ってしまったり、数え切れないほどの失敗をしました。

でも失敗するのが小さな場だったら、どれだけ失敗しても、それほど痛みもありません。
逆に、ものすごい大掛かりな場で失敗すると、受けるダメージは相当なものになります。

小さな場でたくさん失敗して、そこで得た経験値で、どんどん大きな場へ挑戦できるようになる、というのが理想ですよね。
まずは小さな場で、たくさん失敗しましょう。


3.上手なスピーチ動画を見る

今はネット上で、世界中の素晴らしいスピーチの動画を見ることができます。

スピーチの代表といえば、TED
日本でも開催されていますが、人気のTED動画は、見るだけでとても勉強になります。

引き込まれるスピーチをする人たちは、どうやって話しているのか?どんな工夫をしているのか?を、何度でも、無制限で観察することができるのです。

じっくり観察すると、魅力的なスピーカーたちの、話すスピードや身振り手振り、表情、話すエピソードに、共通点が見えてきます。
聞きやすい速度、引き込まれる動作、エピーソードへの感情移入など、非常にスピーチが洗練されていることに気づくのです。

更に、自分が「この人のスピーチ素敵だな」と感じる人がいたら、何度も日課のようにその人のスピーチを見続けることで、自分にインプットして、真似することもできます。
私も「話し方が素敵だな」と感じた人の真似を、徹底的にしました。

動画を覚えるくらいまで見ることも、スピーチの上達に有効です。

ご参考までに、私が大好きで何度も見ている、ケリー・マクゴニガルさんのTED動画を貼っておきます。
この方の著書も素晴らしいのですが、話し方も客席への投げかけなど、スピーチも個人的にパーフェクトだと思います…天は二物を与える(笑)


4.「見られる」のではなく「見る」ことを意識する

人前に立つと、「うわ、みんなに見られている!」「どうしよう、見張られている!」と感じます。

つまり「自分は、みんなからの視線を受け止めている!」というイメージになります。
こうなると、客席からのエネルギーを「受け身」で受けているような状態になり、極度に緊張します。

そんな中、スピーチに関する様々な参考動画を見ていた時に「人に見られるのではなく、自分がお客様を見る、という風に意識をすると楽になる。」というアドバイスがありました。

そこから、人前に立った時は「自分が見られているのではなく、私が聞いている人を見る」というイメージで話すことにしました。
場のエネルギーが、客席から自分の方へ注がれているのではなく、自分から客席に注いでいるイメージです。

「ちゃんと聞こえているかな」
「寝ている人はいないかな」
「今のエピソード、笑ってもらえたかな?」

ということを、話しながらじっくり観察します。
そのため、私がスピーチをする時は、聞いているお客様の様子をガン見します(笑)

そして、とても良いリアクションをしてくださるお客様がいたら、その方をちょくちょく見ながら、お話しします。
そうすると、「よし、聞いてもらえている!」という安心感も増し、かなり話しやすくなるのです。


5.言葉の「ひげ」を意識して減らす

以前の自分のスピーチは、「そうですね…」「えーっと」「え〜」「うーんと」という言葉の「ひげ」が多く含まれていました。

この「ひげ」があると、スピーチは非常に聞きずらくなります。

アナウンサーなど、話すプロの方達の言葉を聞いていると、驚くほど「ひげ」が無いのです。
「ひげ」を無くすよう、徹底的に訓練されています。

私も、それに気がついてからは「ひげ」が出そうになるたびに、グッと堪えるように気をつけています。(しかし、まだまだ訓練中で、出してしまうのですが…。)

特に緊張すると、間をもたせようとして、更に「ひげ」が出やすくなります。

「自分ではわからない…」という方は、自分のスピーチを録音したり、聞いている人に確認することをおすすめします。
客観的に自分のスピーチを聞いてみると、驚くほど「ひげ」を多用していることに気がつきます。
それだけ、自分では気がつきにくいんですね。

自分が出しやすい「ひげ」に気がついたら、徹底的に減らすように訓練しましょう。余計な言葉が無くなるほど、スピーチは洗練されて、聞き取りやすくなります。私も、引き続き頑張ります!


いかがでしたでしょうか?
私が上達するまでに参考になった、5つのポイントをご紹介しました。

昔は、あれほど苦手で大嫌いだったスピーチですが、今は好きになりました。
それは「自分の伝えたいことを、きちんと伝えられるようになったから」だと思います。

もともと発信することが大好きだったので、「スピーチ」という場は、自分の性分に合っていたのかもしれません。
特にフリーランスになってからは、自分の理念や伝えたいこと、やりたいことを常に発信し続ける必要が出てきました。
そんな中で「苦手だから〜」と避けているよりは、「自分はこう思っています!」と楽しんで発信する方が、人生が楽しくなると思います。

今回ご紹介したポイントを、苦手な方の参考にしていただき、少しでも「スピーチ」を好きになっていただけると幸いです。