「酷い人見知り」の自分が「初対面の人、大好き!」になるまで

「酷い人見知り」の自分が「初対面の人、大好き!」になるまで

2017年もあっという間で、早くも来週から師走となりますね。
一気に冷え込んで参りましたが、皆さまお体に気をつけてお過ごしください!

今回の記事は、「人見知り」についてです。

フリーランスは、営業を含めたあらゆるビジネスシーンにおいて、新しい人たちに会い、新しい場所へ出かけていく必要があります。

またフリーランスに限らず、私たちの生活の中では、イベントや打ち合わせなど、様々な場所で「初めて会う人」に向き合う機会が多くあります。

私はここ数年に渡り、文房具の交流イベントを主催していますが、参加してくださる皆様からは「初対面の人が怖くて…」「こういう知らない人だらけの場所に来るのが苦手で…」というご意見が非常に多く、こういった「人見知り」の恐怖を感じられている方が、非常に多いのだということを実感しています。

私は、今でこそ
「初めて会う人と話すのは面白い!」
「交流会は一人で参加する方が、知り合いがたくさんできて楽しい!」
「知らない人の中に、ガンガン放り込んでくださーい!」

という、心臓にモシャモシャ毛が生えた人間になりましたが、もともとは”重度”の人見知りでした。

今回は、そんな人見知りをこじらせていた私のような人間でも、こんな風に変わりましたよ〜という内容をまとめました。

私が人見知りをしなくなった理由は、大きく分けて「小さな自信の積み重ね」「自己投影」です。
少しでも「人見知り」に悩む皆さまのお役に立ちましたら嬉しいです。


「人見知り」が酷すぎる学生時代

冒頭でも書きましたが、私は大学時代まで本当に人見知りが酷く、先輩達がせっかく開催してくれた新歓コンパを、スタート時から逃げ帰ったほど苦手でした。(当時の先輩、本当にごめんなさい…)

「何を話したらいいのか分からない」
「どう思われるのか怖い」
という恐怖感が先に立ってしまい、カチンコチンに緊張してしまうのです。

そんな自分とは逆に、入学したばかりにも関わらず、普通に見知らぬ人と会話している同級生達を見て「自分ってなんてダメ人間なんだ…」と打ちのめされていました。

そんなスタート体験もあり、学生時代は、知らない人が怖くて怖くてたまらないような自分は、「みんな」と違って欠陥人間なんだ!と、かたく信じていたのです。


言葉が通じない場所で学んだ「何とかなる!」自信

そんな人見知りをこじらせていた私ですが、転機となったのは、新入社員として入社したメーカーでの体験でした。

入社して2ヶ月ほど経った頃、上司に「萩原、お前はまず中国に行け!」と言われたのです。

なぜ中国なのかというと、勤務先のメーカーは”世界の工場”である中国で、OEM(自社のオリジナル商品)を製造するための工場と商品を探しており、現地(中国)の貿易展示会へ行って探してこい!というのです。

先輩達と一緒とはいえ、中国どころか、海外でさえも初めての経験。
当時は、軽くパニックになりました(汗)

慌ただしくたどり着いた最初の場所が、「中国輸出入商品交易会(通称・広州交易会)」。
この展示会は、中国の広州という場所で年2回(当時)開催される、巨大な展示会です。
↓下記が公式webサイトです。ご覧の通り、超巨大な会場です…!

公用語は、英語か中国語のみ。
通訳してくださる現地駐在員の方はいましたが、人数が足りず、一人でどうにか話さなければならない場面が何度もありました。

全く言葉の通じない相手に一人で話しかけるという、ガチ人見知りにはキツすぎる荒業。
ですが仕事でしたし、20代前半の若さでどうにか自分を奮い立たせ、必死に会場を回りました。

最初は相手に「Sorry?」「Pardon?」と聞き返されるなど、何度も失敗しましたが、高校英語を捻り出しながら続けるうちに、相手からサンプルをもらえたり、商品の注文数や工場の場所を聞くことができるようになりました。

そのおかげで「おおっ!何とかなった!自分やればできるじゃ〜ん!」という、小さな小さな勝利が、私の中に徐々に蓄積されました。

そして交易会の会場には、欧州、米国、アフリカ、アジアなど各国からたくさんの外国の人たちが訪れていました。
言葉が通じないにも関わらず、みんな気さくに話しかけてくれたり、助けてくれたり、目が合うとウインクしてくれたり(笑)、そんな人たちを見ているうちに、「同じ人間なら、こうやって何とかコミニュケーションできるんだなあ…」ということを痛感しました。

その経験のおかげで、帰国後は「ここは日本だし、相手は日本語が通じるんだから何とかなる!」という小さな自信を持つことができるようになりました。


読書で気がついた「自己投影」

その後、読書好きになり、興味があった心理学や行動学の本を読むようになり、それも私の人見知りに大きな影響を与えてくれました。

中でも、最大の影響を受けたのは、こちらの「シャドウ・エフェクト」です。

当時の私は、自分が何か行動するごとに
「こんなとこ行ったら、一人で寂しいって思われてるんじゃないだろうか」
「こんなこと話したら、変な奴って思われてるんじゃないだろうか」
と毎回怯えていました。

これが原因で、見知らぬ人に対しても、知らない集まりに対しても、過剰に怯えていました。

ですが、それはそもそも、私自身が「自分を見るのと同じ視点で、他者を見ているからだ」ということに、この本を読む中で気がついたのです。

実際に自分を見る視点が変わると、他者を見る視点も大きく変わりました。

以前の自分は、自分の行動をいちいち「変なことしていないか」「みんなに不快に思われていないか」と”監視”していたのですが、この”監視”がなくなると、人も”監視”しなくなりました。

監視しないことで、たいていのことを「ま〜いいんじゃない?」と流せるようになります。
さらにそれを繰り返すことで、「人にどう思われてても、自分は自分!」と思えるようになり、心臓に毛が生え始めました(笑)


人生で起きる”何か”がきっかけで、気づける!

その後は、小さな自信と気づきをもとに、新しい場所へどんどん出かけるようになり、今に至っています。

私がこの記事でお伝えしたいのは、海外へ行ったから治った!読書で治った!ということではなく、人生の”何らか”のきっかけで、わたしたちは重要なキーワードに気がつくことができる、ということです。
そしてそのキーワードへの「気づき」があるだけで、人は徐々に、大きく変わります。

私の場合は、中国出張の荒療治や、たまたまマイブームになった読書がきっかけとなりましたが、自分と向き合って「何とかしたい!」と強く願い、実際に(小さくても)行動を起こすと、きちんとその結果が自分のところへやってくる、ということです。

でもそれは実際の行動あってこその結果であって、頭の中でうんうん考えていても、何も起きません。
まずは小さくても動いてみると、何かに気づけるかもしれません。

私も、まだまだ自分と向き合う時「ここをこうできたら…!」と思うことがたくさんあるので、亀の歩みではありますが、少しずつ行動へ移していきたいと思います。