書いて自分を整える

愚痴から始まったノートライフ

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「ノートをいつから使ってますか?」
と聞かれる機会が多いのですが
私がノートを使い始めたきっかけは
実はとてもネガティブな理由からでした。

私は、かつて人の悪口やら会社への不平不満を
思い切りSNSに書き込んでいた時期がありました。

わざわざSNSに書いていた理由は2つです。

1つ目は、本人に直接言う勇気がなかったから。
2つ目は、誰かに聞いて(共感して)欲しかったから。

SNSで繋がっていた方たちは
仲が良く、優しい方ばかりだったので
書き込めば、ほぼ必ず

「大変だね!」
「あなたは悪くないよ!」
「そんな奴、放っときなよ!」

という共感や励ましをいただけました。

そんな言葉を集めながら
「そうだよね、わたし悪くないよね」
「悪いのは相手なんだから、気にするの止めよう!」
と、自分を正当化する手段にしていました。

でもある日、それが悪口の対象となっていた
本人の目に晒されてしまうことがありました。

その時に言われて、今でも覚えているのが

「こういう場所に書くのは卑怯だ。
直接本人に言うか、誰にも見えない場所に
書けばいいのに。

ここなら味方がたくさんできて
いい気分でしょうね。」

という言葉です。

まさにその通りでした。

私には、直接本人に伝える勇気もなければ、
自分一人でこらえる忍耐力もなかったのです。

だから、みんなが味方になって慰めてくれる
SNSに助けを求めてしまったのです。

そんなみっともない失敗と
大切な友人を失ってしまった経験を得て
自分がストレスが溜まった時は
ノートに書き込むようにしました。

これがその時に買った
初めてのモレスキン・ノートです。

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「書くこと」は気持ちを変える

ノートにひたすら愚痴や不平不満を書いていると
「自分って、こんなことで怒ってて、アホらしい…」
「こんなこと気にしてたら、時間の無駄なんじゃないの?」
という気持ちの変化が出てきました。

使い出した頃のノートは、まさに愚痴だらけで
黒いオーラを発していますが(笑)
2冊め、3冊目なるにつれて、
書いている内容から愚痴や不満が減り
楽しいことや、日常の記録に変化していきました。

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それは書くことで、自分を客観的に眺めることが
できたからではないかと思います。

感情にどっぷり浸かっている時の自分自身というものは
外からは冷静に見れても、自身ではほとんど
冷静に見ることができません。

でも書くことで、「感情」という
曖昧なものが可視化できる
気がつかなかった視点で見ることができたり、
書いている時間を経ることで
自分が落ち着いてきます。

何年もこの「書くこと」を
繰り返すうちに、自分のノートからも
頭の中からも、ネガティブな内容が
ほとんど無くなってしまいました。

もう何冊使ったか分かりませんが、
ノートは自分の感情を支えてくれる
大切な相棒になっています。

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あの時、ガツンと自分に言ってくれた友人には
感謝してもしきれません。
あの言葉や体験が無かったら、私は今でも
「書くこと」なく、悪口や不平不満を
ネットや都合の良い場所で
ひたすら流すだけの生活を
送っていたのかなと思います。


書き込む前に、一呼吸

誰かを攻撃したくてたまらない時
感情がたまりにたまって吐き出したい時
オンライン上に書き込むのを、少しだけこらえて
自分だけのノートに
書きなぐってみてください。

私のような愚痴だらけ
不満だらけの人間でも
書き続けるうちに
自然と変わることができました。

「書くこと」はシンプルですが
人を変える力を持つ”核”となる
大きな力を持った習慣です。

毎日、ほんの数分でもいいので
ペンを取って書く習慣を
取り入れてみるのは、いかがでしょうか。